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小森晧平

いつも温厚で練習時には熱心に教えてくれる頼もしい先生です。 カマロンのファルセータを弾きながら歌うことができる人はおそらく日本でも少なく、その実力は来日したアルティスタから “カマロン・デ・トキオ”と呼ばれるほど。先生は60年代に活動を始め 第1回のフラメンコギター・コンクールではゲスト出演をされていました。そこでコンクールに出演していた 土田青年、千葉青年と出会いロス・パキートスを結成!その後3人はサラリーマンになり トリオでの活動は一時期途切れましたが放送関係の会社に勤めていた 小森先生はテレビのサウンド・トラックの仕事などでフラメンコを 続けていました。例えば『必殺仕事人』の第1部のサントラ 、『松本清張のドラマ・シリーズ』のサントラなどがあります。 とりわけ、パキートスとしては『情熱のフラメンコ(共演:ぺぺ島田、ぺぺ飯野)』でCDをリリース。 他には、制作にあたり臨時につくったグループ“レジェンダ”(メンバーは日野道生、原田和彦、加藤直次郎、海沼正利、三ケ田晋など)でクラウンより『ビバ.ムシカ.ハポネサ』、テイチクより『バルセロナの情熱』をリリースしています。ちなみに、これがきっかけで現在のレジェンダが誕生したわけです。

Q.
新人公演カンテの応援評を読んで、
小森さんにぜひ聞いていただきたいお願いがあります!

文中に「エレベーター下り」「階段下り」「抜きこぶし」などの独特の表現があり、
想像はつくのですが、これらの言葉についてもう少し具体的に、
ニュアンスなどをご説明いただけないでしょうか?

実際に歌っている人間にはある程度わかるのですが、一般には知られていない、
スペイン語の訳(ペジスコをつねりというような)でもない定義(単語)だと思われますので。

フレーズ末の音の降り方に関しては、私はいまだコントロール不能な部分があり、
文中に数回登場したこの降り方の定義に、大変興味があります。
カンテを勉強し始めた方にも、大変よい技術的示唆が含まれていると思いますので、
ぜひお願いします。

A.
うちの教室で使っている私語を勝手に書いてしまって申し訳ない(^^ゞ
何しろ自己中なもんで(^o^;

まず、エレベーター下りの説明だけど、カンテ(ナチュラルもの)の締めの部分、
例えば E のキーの場合は『 ラ・ソ・ファ・ミ(またはソ・ファ・ミ)』
A のキーならば『レ・ド・シ♭・ラ(またはド・シ♭・ラ)』と下りる部分、
そこを、間の音をとばして一気に下りてしまうことを
エレベーター下り(または飛び下り)と名付けました。
特に E の場合の『ファ』、A の場合の『シ♭』をおざなりにするケースがよく見られます。

しかし『ファ→ミ』または『シ♭→ラ』をはっきり分けて下りるのが、唄として欠かせない。
これが私の信条なんです。

つまり、階段を一段ずつしっかり下りること、これが階段下りの意味です。

さらに欲をいえば、E の場合は『ソに♯っぽさ』を、A の場合は『ドに♯っぽさ』を。
これが加われば、さらに味わいが深まります。

ギターのファルセータも全く同じで、ほとんどの場合、ソとかドには♯をつけて下りていきます。
いちばんわかりやすいのは、やはりパコ♪

あと、抜きこぶしについてですが、
これをふんだんに使って世に広めたのが、カマロンだと思います。

ただし、古いカンタオールの M.カラコール や T.パボン なども、瞬間的ではあれ
使ってるように思われるし、A.マイレーナ もさすがにここぞという部分では導入しています。

カマロンの魅力のひとつが、抜きこぶしと波こぶし(波のよぅに同じこぶしを二回以上続ける)
だと思います。彼の影響を受けたほとんどの唄い手は、このテクニックを多かれ少なかれ使います。

特にふんだんに取り入れてるのは、ドゥケンデ、M.ポベーダ、エストレージャ.モレンテ、
レメディオス.アマージャ、ラ.ターナ etc…。
また日本の唄い手でも、高岸さんや今枝さんが絶妙に取り入れて唄ってます。

技術的にいえば、あくまでも一つの例だけど、『レー(ミレ)ドシ♭ラ』と下りる場合、
『(ミ・レ)』の部分がこぶしになるけど、その『ミ』の音がミよりももっと上に抜ける、
つまり『(ファ・レ)』みたいな感じにきこえる。
これを抜きこぶしと名付けました。ただし音符に表すことは不可能です。

例をあげると、わかりやすいのは、カマロンの一枚目のアルバムのタンゴ「 Detras del tuyo se va 」の
tu~yo se va の ~の部分、あとタラント「 Camina y dime 」の
…le ha cortao la dos manos~~ayay~~~ の ~~ の部分とか、
他にも数え切れないほどあるけど…。

ちなみに、パコ・デ・ルシアやトマティート、V.アミーゴ他、モデルノ系ギタリストたちも
ギターで抜きこぶしをふんだんにやってますよ!
もちろんパコが始めたものだけど。

以上文字による説明はこんな程度しか出来ません(>_ <)

コモロン

ロスパキートス

結成30年以上のギター・トリオでメンバーは小森先生と、 千葉さん、土田さん(写真右から)。
発表会やペーニャ、合宿などさまざまなイベントの仕掛け人でもあり、生徒達をバックアップしてくれる頼もしい存在です。

二人とも、とある大企業の重役さんですが、気さくで楽しく ペーニャや合宿などイベントの中心人物でもあります。
フラメンコギター・コンクール上位入賞歴を持つ二人は多忙な日々にもかかわらずそのギターの腕はいまだ衰えを見せず、現役そのもの! ペーニャの時には、自らギターを持ち 生徒の伴奏をしてくれるばかりか時には私たちを叱咤激励してくれます。こうしたペーニャでの実践が あってカンテは磨かれていくことが多いのでこの二人の存在はとても重要なのです。

ちなみに愛称はカルビートとチバニートです(秘)。